膝小僧お仕置きストしんぺーにインタビュー
こんにちは!出囃子ライターのクロコです。
ライターとしての経験もお笑い好き歴もまだ浅いですが、ご縁あって『出囃子ーDEBAYASHIー』で記事を書かせていただいています。
この日出演していたラスタ池袋でのライブ終わりに、コーヒーフロートを食べつつ「膝小僧お仕置きストしんぺー」としてのスタンスについてお話を伺いました。
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運気がいいのはあと半年!?
ライブ、お疲れさまでした!今日のライブ、いかがでしたか?
今日は占い芸人が出ていて、占い企画があったんですよ。で、占ってもらったら「今年まではめっちゃ運気が良くて、来年から再来年は1番やばい」と言われて。それ言われてきたんで、実はちょっとテンションが不安定な状態で。
え!そうなんですか?!運気がいいの、あと半年しかないですね…
来年、再来年の2年を超えたら、まためっちゃいいらしいんですけど。
何か対策とかはないんですか?
悪い部分が見えたりするから、周りへの感謝を忘れずにいれば周りから助けてもらえるということでした。
じゃあ、全然大丈夫そうですね!
本当ですか?!単純なんで、なんか大丈夫な気がしてきました(笑)。
高校生の自分に「おもしろいな」と思ってほしい
自信持ってください!今日もですが、ラスタ池袋によくご出演されていますが、何かルーティンのようなものはありますか?
僕、気を抜いたら声が小さくなっちゃうんです。おしおきした後のセリフのところとか。でも、あそこは大きな声で堂々と言った方がおもしろいじゃないですか。それを延藤*さんにも言われていて。だから、出番前はおしおきした後のセリフを壁に向かって大きく言ってます。
あと、1人でいるようにしています。
*延藤さん:延藤ミッツェル吾朗。お笑い芸人で、「ラスタ池袋」のオーナー。劇場オーナーを務めるかたわら、スプレーアートでの作品制作も行う。
あえて1人でいるのはなぜですか?
人と喋ったりしていると、やる気なくなっちゃう(笑)。
やる気なくなっちゃうんですか?!
なんででしょう(笑)。人と喋るよりは、イメトレというか想像しています。
よく、会場に自分が観客としているのを想像するんです。高校生の時からお笑いは好きだったんですけど、あの時の落ち込んでる自分が見て「おもしろい」と思えることをしたくて。
高校生の自分が客席から見ているのをイメージするんですか?
そうです。元々は根暗で明るい性格ではないので、当時の落ち込んだ自分が今の自分のネタを見て「こんなことやってるやついるのか、おもしろいな。もう少し頑張ろう。」となったらいいなと思っています。
“延藤さん”という存在
そういうイメージでネタをされているとは思わなかったので、とても新鮮です。
ライブ終わりはどうでしょう?
延藤さんに今日の出来を聞きに行く。「ここがこうだった」とか全部言ってくれるので、それでネタの修正をしています。
毎回、細かいところまでアドバイスをくださるんですか?
そうなんですよ。「声のトーンがちょっと低い」とか「こういう言い方にした方がいい」とか。
ワードまで?
ワードまで。すごいんですよ。細かいところまで見てくれていて。そういう細かいことで、ネタの印象って全然変わるので。
延藤さんのアドバイスを受けて修正すると、実際に手応えが変わったりしますか?
めっちゃ変わります。言葉の区切り方とかでも、全然変わります。本当にすごいです。
1人だと落ちたり、迷ったりしちゃうんですけど、それを延藤さんが正してくれるというか。道を示してくれてるなーと思います。
延藤さんのアドバイス、大きいですね。
僕の場合ですけど、平場では「変に考えるな」とも言われますね。「考えてもいいの出ないから、思ったことそのまま言え。お笑いやろうとするな。」ってめっちゃ言われます。
お笑い芸人なんで、やっぱりおもしろいことは考えたいんですけどね(笑)。僕の場合は、考えすぎるよりは思ったことをそのまま言う方がいいみたいです。
ピン芸人さんは、コンビのように運命共同体というか共有する人が常に隣にいるわけではないから、大変そうだなと勝手に思っていて。お話を聞いて、延藤さんの存在がとても大きいんだなと感じました。
本当にそうです。周りからも言われるんですけど、僕は放っておいたら楽屋でも誰とも喋らずにずっと1人で隅にいるんですよ。それを、ラスタに出させていただいているうちに、延藤さんに本当によくしていただいて。
ピン芸人ですけど、延藤さんをはじめ後ろにサポーターがいっぱいいるイメージですね。
延藤さん、メンターですね。
あと、ライブ終わりで「あー、あそこもっとこうすればよかった…」みたいな後悔は考えないようにしています。以前、ネタの後悔のダメージが大きくて、その後の平場で全然前に出られないことがあって。だから、ライブ中はネタ以外の平場や企画、エンディングも勢いそのままで行けるように、ネタの後悔は考えないようにしています。
膝小僧お仕置きストしんぺーのコア
ライブでは、最後まで走り切る勢いみたいなものも大切なんですね。
「膝小僧お仕置きストしんぺー」として決めていることはありますか?
「おい」とか強い言葉は使わないようにしていますね。
昔、漫才をやっていた時にはよく使っていたんですけど、こういう芸風になってから強い語調の言葉を使ってもあんまりウケなくて。なので、あまり声を荒げないようにしています。
たしかに、ライブを拝見していてもしんぺーさんのネタの時は、全体の空気がピースフルでした。
あと、ツッコまない。まぁ、ツッコまないというかツッコめないんですけど(笑)。
みんなでわいわいやっていて、「いや、それ違うだろ!」とやるよりは思ったことをそのままコメントするようにしています。
グイグイ前に出ていく感じではないんですね。
もちろん、ライブ全体としてはそういうのも必要だけど、僕がやらなくてもいいのかな、と。そういうのが得意な方はいっぱいいるので。
また勝手なイメージですが、いかに前に出ていくか勝負なのかと思っていたので、「自分はそれじゃないな」と割り切って自分のやり方でやられているの、すてきですね。
あと、やらかしまくるんで、楽屋ではとにかく挨拶を全力でやってます。
たまに、楽屋でも「エイ!」と振ってもらったりするんですけど、その時にちょっと疲れてるからといって適当に「エイ」と返してもおもしろくないじゃないですか。やっぱりそこは全力じゃないと。だから、楽屋でもそこだけは全力でやるようにしています。
私は挨拶が苦手なので、そう思ってちゃんとできる人はすごいです。
いや、僕も芸人やってなかったら苦手だったと思います。お笑い始めて、僕の場合はそこはちゃんとしとかないと絶対ダメだろうと思ったんで。
芸風的にも「ういっす」みたいな感じではないし。平場で野放しにされたらワタワタしているような僕が、挨拶「ういっす」はなしだと思うんですよ。挨拶とかちゃんとしておいたら舞台でやばいってなっても「あー、またあいつやらかしてんな」と助けてもらえたりするんで。そこはしっかりやるようにしています。
舞台上だけでなく、楽屋からスタートしているんですね。
楽屋からスタートですね。あと、ピンなんで僕がやるしかないというか。コンビだったら、どっちかがやっていれば何となくコンビとしてやっている感じになったりするのかもしれないですけど。
出囃子芸人が集まると…
そこがピン芸人の方はタフだなぁと思いました。全部自分1人でやっていかないといけないというか。しんぺーさんはフリーで活動されていますし。
普段はおひとりですが、出囃子のYouTubeなどでみんなと集まってお笑いをつくっていくのは、どういう感じでしょうか?
みんなで集まるとすごくて!ボケてツッコんでのスピードが早い。
前のYouTube撮影の時、気づいたら僕だけ3時間くらい黙ってて。「あれ、やばい俺だけ全然喋ってない!」みたいな。取り残されまくってた(笑)。
集まったらすごそうですね。
本当にすごいですよ。何とかスピードに付いていかないと、気づいたら置いていかれてる(笑)。普段、ラスタというあたたかい場所にいたんだなーと気づきました(笑)。
出囃子芸人さん、YouTubeやSNSで仲がいい様子が伺えてとてもほっこりします。
野球をやっている芸人も多くて。元々知り合いという人もけっこういます。
それこそ、今でも芸人最強チームを目指す「ガッチン」という草野球チームには僕、スレンダーパンダさん、フランシスカのもんモンなど出囃子芸人も所属しています。
ガッチンは「笑いより、ボールを取ろう」ということでやってます(笑)。
整って、クリアになる
芸人さんの草野球、気になっているんですよ。いつか見に行きたいです。
草野球以外だと、オフは何をすることが多いですか?
だいたい、サウナに行きますね。
サウナーですね!「整う」感覚がよくわかってないのですが、整うとどうなりますか?
めっちゃ前向きになります。スベったこととか、どうでも良くなる(笑)。
考え事とかしている時だったら、一気に「あ、こうしよう!」とか思いつきます。「次の膝ライブ、こうしよう」とか。
それは、めちゃめちゃ重要なオフの過ごし方ですね。どこのサウナによく行きますか?
高円寺の「サウナサンデッキ」ですね。メンズサウナなんですけど、お笑い芸人の先輩をお見かけすることもあります。
今日はお笑い芸人「膝小僧お仕置きストしんぺー」の生態を少し覗けたような気がします。
私事ですが、このしんぺーさんのインタビューが初の単独行動でして。爆裂に緊張していたのですが、しんぺーさんのお優しい人柄に大変助けられてなんとか記事にできました。しんぺーさん、ありがとうございました!