合コンに行くのはコンビのため?ライブ終わりのおしどり大名に直撃インタビュー
こんにちは!出囃子のアルバイトライターのクロコです。
ライターとしての経験もお笑い好き歴もまだ浅いですが、ご縁あって『出囃子ーDEBAYASHIー』で記事を書かせていただいています。
今回は、エモライブ「一味同心」終わりのおしどり大名のおふたりにインタビューをさせていただきました。ざっくばらんなお話も交えつつ、根の真面目さを感じるインタビューになりました。
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対自分も、対観客も「お笑い」のスイッチが大切
ーーライブ、お疲れさまでした。とても楽しかったです!日々、たくさんのライブに出られていると思いますが、ライブ前のルーティンなどはありますか?
ネタ合わせは大前提として、はじめて一緒になる先輩がいたら挨拶したり、なるべく他の出演者と話すようにしています。ライブをきっかけに横のつながりを増やしたいという。
吉本さんみたいに、どこに行ってもたくさん先輩がいるというわけではないですから、他事務所の方とも仲良くなりたいというのはあります。あとは養成所で習った滑舌の練習をしたりですかね。
ーーてんこさんは、滑舌の練習とかはあまりやりませんか?
滑舌の練習というより、本番でしっかり声を出すための発声練習込みで、挨拶や会話をしている感覚ですね。以前は本番前に屈伸していたけど、体より声に気を配ったほうがスイッチが入る気がして。だから、出番前は口を動かします。まあ、ネタ合わせさえできていれば、直前まで黙っててもトチることはないんですけどね。
でも、てんこはネタ合わせしても本番だと全然違うんですよ!アドリブではないんですけど、アドリブに見えるというか。ネタ合わせと全然感じが違うから、僕もちょっと笑っちゃったりする。よくないんですけどね。
そこも含めて、感覚をお笑いモードにもっていくというか。例えば街で「ギャグやってください!」と声をかけられても、スイッチがオフだと羞恥心が出ちゃう。なので、渋谷のど真ん中でもギャグをやれるような、そういう状態に自分でもっていきます。
あとは、お客さんの感じをチラッと見ますね。「どういう人が多いかな」とか「笑ってるかな」とか。今日は初めてのお客さんが多かったのに、内輪ネタをやりすぎてあんまりウケてなかった。このユニットライブは10回目の開催なんですけど、今までで1番盛り上がらなかった。これは久しぶりに大反省会ですね。
もっと盛り上がってよかった。ただ、今日のお客さんにはハマらなかったというだけで、他の日にはハマったかもしれない。日によって、お客さんによって全然違うから。
ネタの感覚は一致させすぎない
ーー観客としては楽しかったので、「今までで1番盛り上がらなかった」というのは驚きました。反省会などライブの振り返りは、全員で意見を言い合う感じですか?
全員だと周りの様子を伺ったりしちゃうので、僕は個別で話しますね。その方が、この人はこう思ってるけどこっちの人はこう思ってるとか、いろいろな意見を聞けて勉強になる。ネタについては聞かないですけど。
ーーネタについて聞かないというのは?
ネタについていろんな人に意見を聞いたら、ちょっとブレてしまう気がして。だから、ネタというよりはライブ全体のことを聞きます。
ーーおふたりではネタについて話しますか?
出番終わりでは話さないですね。どちらかというと、出番前の方が話す。
あんまり2人でネタの感覚を一致させすぎると、広がりがなくなってしまう気がしていて。お互い今日の出来はそのまま持って帰って、次のネタ合わせのときに「あぁ、ここは同じ感覚だったんだな」とか「そこはちょっと違うんだな」とかすり合わせができればいい。
お笑いの仕事と本気のデート。どっちを取る?
ーーネタに遊びを持たせておくというのはおふたりとも仰っていますが、おしどり大名として決めていることはありますか?
そんなに決めごとはないですね。縛ってガチガチになるのは嫌なので。でも、ネタ中に僕が降りるというか、引いちゃうのはやめようというのはある。てんこがボケてお客さんがスンとなってしまっても、僕が降りなければなんとかなる気がして。どこまでも一緒にいくというか。
あとはアレですね。もしも「お笑いの仕事」と「本当に好きな子とのデート」が被ったら、デートを優先して良いことにしています。
ーーデートを優先していいんですか?!意外です。
あくまでもドタキャンではなく、事前にお断りできるような仕事だったら、ですよ?こんなこと言ったら「お笑いが最優先だろ!」と怒られそうだけど…。バイトよりはお笑いが優先だけど、本当に好きな子との予定ならそっちを優先させていいと思ってるんですよ。
つい最近もあったよな(笑)。
そこは、お互いうまく調整して(笑)。
あと、基本的に秘密は無し。だから、事前に共有していれば、エピソードとして言わないでほしいことは言わない。でも、共有してなくて周りから情報が入ってきたことは言っていい、というルールです。
ーーーと、いうと?
例えばはるのぶが、お笑いの仕事があったけどデートのために休みを取ったとします。そのとき、正直に「デートだから休みたい、言わないでほしい」なら、黙っておきます。でも、「今日ちょっと地元の先輩来るから出られへんわ〜」と言っていたのに、周りから「はるのぶ、昨日合コン行ってたよ」と聞いたら、これは言う!
ーー毎回、正直に言ったらいいのでは?
それは…いろいろありますやんか〜!
「明日、休みたい」と言ってきたときに、こちらもあえて理由は聞かないんですよ。で、なんで休んだんだろうなとはずっと思ってる。あえて泳がせて、周りから情報が来るのを待つ。そっちの方がおもろいこと多いですからね。
合コンは遊ぶため非ず。おしどり大名はるのぶが語る集客術
ーーはるのぶさんが遊び人ということがわかりました。
ちょ、やめてや〜!オフというか空いた時間に飲み行くのが少しだけ人より多いだけですよ!
はるのぶはいろんな飲み会してますよ。先輩と仕事終わりに行くやつから、ただただエロいやつまで。
『出囃子』管理人の吉田さんとも1回合コン行ってます。ね!吉田さん!
はい。行きました。とても楽しかったです。
でも、吉田さんは僕ともつながってるんで、いろいろバレる可能性もある。だから、吉田さんとしている合コンなんて序の口です。僕とつながっていなくて、絶対に情報が来ないような人たちとしている合コンは本当にやばい。
そんなことない!ちゃんとライブの集客もやってますよ!飲み会で仲良くなったらライブ呼んでますから。
そうなんですよ。はるのぶのツテでライブに来てくれるお客さんがけっこういるんです
僕らはまだまだ若手なので、1人でも多く集客出来るっていうのは重要なんですよ。最近、先輩のライブに少しずつ呼んでもらえるようになったんですけど、そういうときに1人でも2人でも来てくれるお客さんがいると、また次につながったりする。だから今は、コツコツとそういうのを積み上げていく時期なのかなと思っています。
トーク力は1日にして成らず
ーーただ飲んでるだけじゃなく、芸人としての活動につなげているのがすごいですね。
そうですね。よく浅草のリトルシアターっていう場所でライブに出てるんですけど、そこのオープニングMCとかで話せるようなエピソードは日々探しています。
僕もトークは考えてますね。ダウンタウンの松本さんとか島田紳助さんが好きで、毎晩『松紳』を聴きながら寝てます。おもしろいトークって、ただ起きたことをつらつら喋ってるだけじゃなくて、そこに感情がひとつ乗っていると思っていて。
ーー感情を乗せるとは?
僕、割とすぐイラッとしちゃうんですよ。デリバリーのバイトをしているときに、横通っただけで「きゃー!」って声出す人とかに。でも、ただイラッとするのではなく、どうやったらユーモアのあるトークになるかを考えてます。
恋愛テクニックのYouTube見て寝落ちしてるやつがよう言うたな。
それは彼女にフラれたときに見ないと寝られなかっただけ!そんなの言ったらキリないですよ。僕たちコンビのYouTubeチャンネルはアカウント共有してるんですけど、たまにそこの履歴見ると害虫の殺し方ばっかり出てきますからね。
害虫駆除のバイトで、いかに安全に蜂を殺せるか調べてるだけやないか。
はるのぶのせいで、おすすめ欄が虫の殺し方ばっかりになってるんです!
てらいなく、まっすぐ質問に答えてくれたおふたり。お互いをイジるエピソードが絶妙で、根底にある信頼関係を感じます。ばかばかしくて笑えるネタの裏側に、日々お笑いに真面目に対峙している姿を発見しました。