【ライブレポ】「首領猿(ボスザル)ライブ」に行ってきました。

2022.08.10
ライブレポ

こんにちは!出囃子のライタークロコです。
ライターとしての経験もお笑い好き歴もまだ浅いですが、ご縁あって『出囃子ーDEBAYASHIー』で記事を書かせていただいています。

ある日、出囃子設立当初からお世話になっているいかすぜジョナサンから「出演者が豪華なライブがありますけど来ませんか?」というお誘いが。出演者が豪華?それは行かねば!ということで、「首領猿(ボスザル)ライブ」に行ってきました。

首領猿(ボスザル)ライブとは?

毎月2回開催されているバトルライブです。(賞金総額3万3千円!)
他のライブを勝ち上がったり、主催者さんにオファーされた実力者がネタを競っています。

今回は、前半16組・後半16組の中からおもしろかった5組ずつに投票し、最も票を獲得した組が優勝となります。
ライブ配信も行っていて、そこからの投票もできるそうです。

会場は、なかの芸能小劇場。キャパ110人の奥行きがある会場で、若手のお笑いライブが頻繁に開催されています。

「出演者が豪華」と聞いてやってきたのですが、お笑い初心者のわたしは今回呼んでくれたジョナサンの他、1〜2組しか名前を聞いたことがなく…。開演前は何が「豪華」なのか、正直よくわかっていませんでした。しかし、終わってみれば大納得&大満足!最高のライブでした!

ツギクル芸人が揃い踏み!首領猿(ボスザル)ライブが豪華すぎた

2時間半ずーっとおもしろかった…。あまりにおもしろかったので、公演後に思わず今日の出演者を調べてみることに。ここでようやく、川村さんが言っていた「豪華」の意味がわかりました。

【ヤーレンズ 】
・M-1準々決勝進出!!
・キングオブコント準々決勝進出!!
・THE MANZAI 認定漫才師!!
・ABCお笑いグランプリ 準決勝進出!

【ネギゴリラ】
・ツギクル芸人グランプリ2022決勝進出3位!
・ネタパレ出演!

【チュランペット】
・ワタナベお笑いNo.1決定戦2022 優勝!
・ネタバレ出演!
・にちようチャップリン出演!
・第24回上方漫才大賞の新人奨励賞受賞!
・千葉テレビ 「白黒アンジャッシュ 白黒-1グランプリ2021″」優勝!

こういった実力派がわんさか出ている、それが首領猿ライブなのです!
前後半合わせて32組の中から、「この芸人さんのことだけは言わせてくれ!!」となった5組についての感想を。

この5組について、言わせてくれ!

いかすぜジョナサン(ラフィーネプロモーション)

オオカミに育てられた人間(小俣さん)を、こっそり撮影したい(川村さん)というコント。大男の小俣さんが、真顔で素早くシュッ!シュッ!と動くそれがもうおもしろい。川村さんのツッコミのたびに、小俣さんの役の解像度が上がってさらに笑える。いかすぜジョナサンのじわじわクセになる感じは、「一度ハマったら抜け出せない系」です。

(左から)川村さん、小俣さん

新作のハーモニカ(ワタナベエンターテインメント)

めちゃめちゃうまい、ヒューマンビートボックスとラップの漫才。これだけ聞いても「へ?」という感じだと思うので、ぜひ1度ネタを見てほしい。「好きな子に告白したいなら、タイ料理を食べに行った思い出を歌にしなよ」と藤田さんがビートをかけだし、嫌がる溝上さんがラップをする流れに。全然乗り気じゃなかったはずなのに、「タイ料理」という謎すぎるお題でしっかりラップをしてくる溝上さん。テンポがよくて、「もう1回見たい!」となること必至です。

(左から)溝上さん、藤田さん ※引用元:ワタナベエンターテインメント公式HP

ギフト☆矢野(SMA NEET Project)

自身の絶妙につらいエピソードを、舘ひろしの『泣かないで』に乗せて語る漫談。舘ひろしのいい声で「泣かないで〜」と流れた後の、矢野さんのなめらかな動きにハマってしまいました。途中から、エピソード部分は“動き待ち”みたいな気持ちになっていて、「泣かないで〜」が流れると「きた、きた、きた!」とわくわくしている自分がいました…。
「今夜、夢に出ちゃいそうだろ〜」と言っていたけれど、本当に夢に出そうな勢いでクセになります。

※引用元:ギフト☆矢野公式Twitter

リニア(プロダクション人力舎)

いかにも何か情報を掴んでそうな物言いのしょうへいさんと、必死に弁明するあまりヒートアップしていく酒井さんの漫才。静かなのに、しょうへいさんのキャラがインパクトありすぎです。酒井さんがヒートアップしていくのとは対照的に、しょうへいさんがあまりにも動じなすぎて、途中からただのローテンションな人ではなく、マジでやばい人にしか見えなくなります(いい意味です)。

(左から)しょうへいさん、酒井さん ※引用元:プロダクション人力舎公式HP

スクールゾーン(吉本興業)

文豪(橋本さん)と文豪の愛人(俵山さん)のコント。
書けない文豪に、愛人がなんかそれっぽいことを言って書かせようとする。俵山さんの愛人は、ビジュアルも表情も妙なデフォルメの関西弁も全部おもしろい。
途中シリアスっぽくなったり、ラストは余韻っぽく終わったり、おもしろいコントを見ていたはずなのになぜか短編小説の読後感でした。

(左から)橋本さん、俵山さん ※引用元:吉本興業公式HP

ライブを終えて

大充実の2時間半を終えホクホクしていたのですが、いかすぜジョナサンのおふたりは「今日は、全体的にあんまりウケがよくなかった」とおっしゃっていました。当たり前といえば当たり前だけれど、観客側と出演側では感想が全然違うものなのだと驚きました。

この首領猿ライブ、過去にはトム・ブラウンさんやメープル超合金さんが出演していたこともあるそう。川村さんが「同じステージに立っていた方たちが、ある日突然売れていくのを見てるんですよ」とおっしゃっていました。すぐそこに「売れる」というのが見えていて、次に「あっち側」に行くのは今夜の誰かかもしれない。首領猿ライブは、そういうボーダー上にあるのだなと思いました。

この記事を書いた芸人
某出版社
クロコ(元アルバイト)